イギリスの医薬品庁により正式な禁煙補助薬として認可が下りた

ロイターによると、British American Tobacco(BAT)という企業が開発するニコチン入りリキッドを使用する電子タバコe-Voke」が、イギリスの医薬品庁により正式な禁煙補助薬として認可が下りたとのこと。認可が降りたことで、国営医療サービス事業のNHSは禁煙を目指す患者に電子タバコを処方することが可能になりました。

医薬品庁は電子タバコの認可に関して「我々はニコチン入りの電子タバコが、安全・品質・禁煙補助の面で基準を満たしており、医療用に使用できると確信しております」とコメント。「電子タバコの加熱温度を上げると有害化学物質のホルムアルデヒドが発生し、これを深く吸い込むことで生じるがんリスクは通常のタバコと比べて最大15倍に跳ね上がる」という研究報告書がアメリカの医学誌に掲載されたこともあった電子タバコですが、イギリスではe-Vokeに限り禁煙補助として有用性が認められたことになります。

多くの専門家は電子タバコが喫煙よりもリスクが低いと考えていたのですが、全く新しい製品であるがために、その安全性を証明するために長期的な検証が必要でした。BATはe-Vokeの正式な商品化に向けて計画を練っている最中とのことで、本格的に処方が始まれば多くの喫煙者が電子タバコに乗り換える可能性が出てきています。

日本でも多くの電子タバコが販売されていますが、2015年5月に厚生労働省が電子たばこの一部から発生する蒸気に発がん性物質のホルムアルデヒドが含まれていることを発表し、電子タバコの有害性が話題になりました。しかし、イギリスで禁煙補助として認可が下りたことで、日本でもタバコより有害物質が少ないとされる電子タバコの有用性を認める動きが出てくる可能性があります。

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