電子タバコに切り替えると禁煙成功率が8倍に跳ね上がる

タバコの値段は年々上昇し、喫煙できる場所も減少していますが、日常的に喫煙している人にとって禁煙は困難なものです。そんな中、ロズウェルパーク癌研究所の研究チームが「電子たばこに切り替えた人は、禁煙できる可能性が8倍以上高まる」という研究結果を報告しました。

研究チームは、禁煙に対して積極的でない1600人の喫煙者を対象に2014年~2019年にかけて喫煙状況に関する追跡調査を実施しました。その結果、被験者の6.2%が禁煙に至っており、電子たばこに切り替えた人に限定すると28%が禁煙に成功していたことが判明。さらに、電子たばこへの切り替えと禁煙成功の関連性は、学歴・収入・性別・民族・1日あたりの喫煙本数などに関係なく維持されることも明らかになりました。

研究チームの一員であるアンドリュー・ハイランド氏は「今回の調査結果は、電子たばこに『禁煙に積極的でない人々』の禁煙を助ける可能性があることを示唆しています」「他のほとんどの研究は、積極的に禁煙を試みている人々にのみ焦点を当てているため、電子タバコの効果を見逃す可能性があります」と述べ、電子たばこが「禁煙に積極的でない人々」の禁煙に役立つことを強調しています。また、同じく研究チームの一員であるカリン・カッサ氏は「電子たばこが人々の禁煙に役立つという証拠は臨床試験では示されていますが、人口調査の結果はまちまちでした。今回の研究では、禁煙に積極的でない喫煙者の間で、電子タバコと禁煙の間に関連性があることを特定できました」と述べています。