たばこ税 1本3円増税へ 来年度から段階的-政府・与党

  • 3年間で60円値上がりし、代表的なJTの「メビウス」の小売価格は最終的に500円となる(ブルームバーグ)

政府・与党は4日、たばこ税を1本当たり3円増税する方針を固めた。消費減少による税収の急激な落ち込みを避けるため、2018年度から21年度まで3回に分けて1円ずつ段階的に引き上げる。通常の紙巻きたばこより税率が低く、近年急速に普及が進む「加熱式たばこ」も増税する方針で、14日にまとめる18年度与党税制改正大綱に盛り込む。

紙巻きたばこにかかる税金は現在1本当たり約12.2円。10年10月に1本3・5円引き上げており、増税は8年ぶりとなる。たばこ税の16年度の税収は国税分と地方税分を合わせて約2兆1000億円に達し、3円の増税で2000億~3000億円の税収増が見込まれる。

紙巻きたばこの増税は18年10月から実施の予定。景気に与える影響を配慮して、消費税率が10%にアップする19年度は見送り、20年度と21年度に再び1円ずつ引き上げる方向で検討している。

  • ブームの「加熱式たばこ」も増税する方針(ブルームバーグ)

増税分が小売価格にそのまま転嫁された場合、1箱(20本入り)単位では1年で20円、3年間で計60円値上がりする。代表的な紙巻きたばこであるJTの「メビウス」の小売価格は、現在の1箱440円から500円に上がる計算だ。

愛煙家や葉タバコ農家への配慮から自民党内では当初増税に反対する声があったが、国民の健康増進や歳入確保の観点から容認論が広がった。

加熱式たばこの増税に関する具体的な税率や導入時期は今後詰める。(時事)

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